今回は、どこかの歴史博物館に行ったときに見つけたチラシで気になっていた考古検定に挑戦したので、そのお話です。
目次
考古学って?
考古学ってたまに聞きますけど、詳しいことは良く分かっていませんでした。
なんとなく古学っていうから昔を学ぶこと。縄文時代とかの大昔の時代の学問かなと思ってましたが、ちょっと違ってました。
考古学とは「物証」を対象とした学問。
遺跡から見つかる遺物や遺構といった物質から、それらを作り出した文化(技術、習慣、社会、生活様式、精神文化)を逆算して概念化する。
考古検定 過去問題集3
なので、弥生時代とかの纏向遺跡(奈良県)などの遺構から、そこに住んでいた人がどんな暮らしをしてたのかを考えていくということ。
こういう、縄文時代や弥生時代の集落遺跡なんかはピンと来ますね。
でも、城郭遺跡なども立派な遺構で考古学の範囲内。考古学は大昔の時代の学問という訳ではありません。
ですから、考古検定の出題範囲は
1.旧石器時代
2.縄文時代
3.弥生時代
4.古墳時代
5.奈良・平安時代
6.中世・近世
の6時代からとなっています。
最近は、TV番組のブラタモリなんかで、よく考古学の先生とか研究者とか出てきますけど、何をやられているの人たちなのか具体的に想像できるようになりました。
考古検定 初級クラス 受験体験記
考古検定は内閣府が認定する「考古学に親しみ、日本の歴史や遺跡に関する知的探求心を満たすことを目的にする」検定です。
歴史となると、多くの人は戦国時代や幕末に人気が集中して、縄文時代などの大昔に興味がある人はあまり聞きませんよね。
私は、そういうマイナーな内容にはがぜん興味が沸くタイプですし、人類が始まった時代から把握しないと中途半端で、気になって夜も寝れない(ホントは寝れる)という人なのですよ。
※考古検定の公式HPはコチラ
考古検定 初級のレベルは?
考古検定は5つのレベルに分かれています。入門、初級、中級、上級、最上級です。
初級 難易度:大学の一般教養課程の難易度
とありました。大学の一般教養課程って、ちょっと難しそうですけど・・・。
ちなみに入門は誰もが取り組める難易度とあります。
初級を受けるか入門を受けるかは、過去問の出来次第で決めれば良いのではないでしょうか。
テスト形式(試験方法、時間、合格基準)
入門、初級、中級の3レベルに関しては、自宅で受験可能なインターネット検定とあります。
具体的には、決められた実施日(約10日間)の間に、自由に受験することが可能です。
第12回は、令和2年11月14日(土)~令和2年11月23日(月・祝)が試験期間でした。
出題形式:全50問の4択問題
試験時間:60分
合格基準:60%が基準(受験者全体の成績を基に変動あり)
考古検定の勉強方法
さて、考古検定の勉強なのですが、鎌倉検定から知識を広げるのが好きでやってきた自分としては、実は勉強範囲がかなり狭まるのです。
それは、今まで受験してきたご当地検定が、考古検定の出題範囲と重なって来るからです。
奈良検定&京都検定 → 考古検定の出題範囲|3.弥生時代 4.古墳時代 5.奈良・平安時代
鎌倉検定&日本城郭検定 → 考古検定の出題範囲|6.中世・近世
このために、注力しないといけない時代は、ご当地検定で今まで学んでこなかった時代
1.旧石器時代 2.縄文時代
の2つの時代と
3.弥生時代 4.古墳時代
奈良県以外(例えば九州とか埼玉とか)の2つの時代に絞れるわけです。今までの知識貯金が使えて非常に楽になりますね。
・過去問を解く
どこの時代に注力したらよいかを把握したら、次は定番の過去問です。
考古検定の公式HPに、過去3回分の問題を掲載した問題集が紹介されています。
入門から最上級のすべての問題が掲載しています。最上級とか記述問題があって難易度エグイです(汗)
過去問を解いていくと、ホントに縄文時代とか旧石器時代とか知らない事だらけだなと痛感サセラレマス・・・。
恥ずかしいことに、今となっては超有名な三内丸山遺跡(青森県)とか、国宝の土偶「縄文のビーナス」とか知りませんでしたしね。
・実際に遺跡を見学する
で、過去問を解いて知識を身に付けても、実物を見ないと言葉だけを知ってることになってしまいますから、やっぱりフィールドワークは大切な訳です。
という訳で、何かと抱き合わせで現地に行ってみました。
埼玉古墳群は行田市にありますが、これは同じく行田市にある「忍城」などを見に行ったついでです。
こちらは愛知県清須市にある遺跡。これも愛知で清須城、小牧山城、などを見に行ったついでです。
そして自宅のある鎌倉市のお隣「逗子市」にも、神奈川最大級の前方後円墳があることが分かりました。
考古検定に出会って無かったら、この遺跡の存在すら知らなかったかもしれないですね。勿体ない。
鎌倉時代からも出題される
考古検定はいろんな時代から出題されるといっても、出題ウェイトは昔の時代ほど多くなります。
鎌倉時代や室町時代、戦国時代などの中世・近世時代は、5~10問程度と考えてよさそうです。
でも、鎌倉検定を勉強している人なら当然の、日本最古の港湾遺跡「和賀江島」とか、過去問に出てまして、もうラッキー問題としか言えません(笑)
個人的には、こういう関連する知識を広げていくのがとっても効率的だと思っているので、一つ核になる時代の知識をしっかり身に付けて、時代の前後を徐々に広げていくのが、遠回りのようで近道だと思います。
考古検定の試験結果(合格)
考古検定の試験結果に関するお知らせが、翌年(令和3年)の1月中下旬ころに自宅へ郵送されてきました。
封筒の中に入っていたのは、「試験結果に関するお知らせ」
こちらは、自分の特典や合格基準、平均点、最高点、最低点などが記載されています。
合格した人には「合格証明書」と「認定カード」も一緒に入っています。
こういう検定の結果通知って、受験してから2か月後くらいに来るので、忘れた頃にやってくるってかんじなんですよね・・・。
考古検定の中級クラスは過去問を解きましたけど、自分の地域レベルでは難易度ヘビーでした。来年まで時間があるので、次回は挑戦できれば良いな。