月1読書の時間となりましたー。
2020年3月は「ビジネスに活かす 今日としての仏教」をチョイスしてみました。
教養としての仏教
著者は鵜飼秀徳さん
この方は京都にある浄土宗のお寺(実家)で生まれた方。
大学在学中に僧侶の資格をとって、新聞記者などのビジネスマンも経験したのちに、実家のお寺を継ぐためにUターンしたという経歴です。
ビジネス経験もあるので仏教とビジネスを掛け合わせた本を書いたんですね。
鎌倉の神社仏閣へは良く行ってるし、高校は私立の仏教系の高校で般若心経はソラで言えるけど、恥ずかしながら仏教の教えはどんな内容なのか?実は良く分かっていません(汗)
仏教の教えには興味がありますけどなんとなく難しそうなので、ビジネスで例えてくれたら分かりやすいかなーという期待をこめて読んでみましたよ。
仏教の教えは不変?
お釈迦様が仏教を開かれて2,500年経っています。今でも日本には沢山のお寺があります。
これが一体、何を意味するのか。
時代が移り変わっても仏教の教えは続いているこの事実。
それは歴史に裏打ちされた合理的・科学的な真理があるからだと本では言ってます。確かに!
ということで、仏教の教えはいつの時代でも学ぶべきものなのでしょうね。
短期的なテクニックとかではなくて、長期的で本質的な教えなのでしょう。
で、せっかく勉強するんだったら今の時代しか通用しない内容より、人生に渡って使える内容を勉強したい。だからこういう背景は、物事に取り組む動機付けにはとっても大切。
仏教の初歩的な教えが学べる
今回この本を選んだのは、仕事や人間関係で悩んでるからその解決方法を探しているっていう訳じゃありません。私自身、今は個人事業主のような身なので、人間関係での悩みは殆どありませんし。。。
純粋に「仏教の教え」初心者向け、基礎編、みたいなのを望んでた訳なのです。
そういった意味で、この本はドンピシャだったのかなと思います。
法句経(ダンマパダ)、遺教経(お釈迦様が入滅の時に弟子に説いた説法)、人間の五欲と中道、八正道の実践、六道輪廻などなどがこの本にはちりばめられています。
特に法句経は第一章では、偉人の名言的な感じで出てきます。
今でも全然使える教えですねー。
でもこの本で出てくるのは当然ですけど仏教の教えのほんの一部だけ。
深く学ぶには自身の努力が必要ですね。
最近の事例で、仏教の教えを例えてくれる
たとえば「少欲知足」足るを知る。
欲張らず、多くの物やお金を欲しがらず、現状に満足したら心穏やかだよ。ってこと。
この事例では、日産のカルロスゴーンさんの巨額の報酬の件を出しています。
根源的な5つの欲望の「財欲」「名欲」を求めすぎちゃったのかな、と。
でも、これは大なり小なり誰でも陥る可能性がありますよね。
これに対して、お釈迦様は欲を求めすぎるのもまた禁欲がすぎるのも戒めています。意外と合理的。
じゃあどうすれば?
というので、仏教は中道(極端を求めない)を保つことが大切だと説いてるんですね。
こんな教えが2500年前には存在したという事実。本質的な教えってこういう事。
![](https://i0.wp.com/www.kagolabo.jp/wp-content/uploads/2020/03/IMG_3875.jpg?resize=640%2C640)
個人的には「諸行無常」に激しく同意
この本の最後の方に「諸行無常」について書いてあります。自分が常に意識している言葉。
すべての行いは移ろいゆく存在であり、永遠に不滅なものなど何もない。
今の状況が続くなんて期待するから、(絶対に訪れる)期待が外れた時に人間って苦しむんですよね。
・会社に雇われている状態や貰っている給料の額
・自分の年齢や健康状態
・自分を取り囲んでいる人間関係 などなど
今の状況が永遠に続くなんてあり得ない。
会社を解雇になったり、病気になったり、人事異動で人間関係が壊れたり。国だって崩壊するし。
ダメなのは、それを他人のせいにして自分を正当化しちゃうこと。
そんな人間には成りたくない!
だから、日々、怠ることなく精進することはとっても大切。
で、この「諸行無常」実はこれ仏教用語!だったんですね。
知らず知らずのうちに、仏教の教えが自分の中に浸透していました。仏教って凄いなー(笑)
気になった文章を少しだけ
・人の欠点を指摘してはいけない。自分の長所も自慢してはいけない。
・企業内の地位が、あなたや家族を幸せにしますか?
・相手を許せないと思う心は、結局は自分が常に正しく、万能であるという「自己愛」から生じる
・絶対的な「私」など、存在しない。
引き続き、これからの人生「謙虚」にやっていきたいと思います(笑)
2020年3月の読書「ビジネスに活かす 教養としての仏教」