大山登山|日本遺産の大山詣りを堪能する

大山登山|日本遺産の大山詣りを堪能する

今回は日本遺産に登録された「大山詣り」を堪能すべく、山麓のこま参道から大山阿夫利神社・本社まで、大山登山を楽しんできました。

インターネットで検索すると、鳥取県の大山が出てきますけど、こちらは「だいせん
神奈川県の伊勢原市にある大山は「おおやま」ですよ。

大山へのアクセス

小田急&路線バス

大山まで公共交通機関で行く場合の最寄り駅は「小田急 伊勢原駅」になります。
そして、伊勢原駅から大山ケーブル下まで路線バスが出ています。

神奈川中央交通|伊10 大山ケーブル行|25分|320円
平日の9~10時台は1時間に3本、土日祝日の8~10時台は1時間に4本です。

土日祝日の登山シーズンにもなると、バス停に大行列ができてちょっと引きます(汗)

自動車

最近、新東名に「伊勢原大山IC」が出来ました。ここが最寄りのIC。
そこから、大山山麓の駐車場がある地点までは車で10分ほどで到着できます。

・駐車場(大山山麓)

駐車場は下記のように、まあまあな収容台数があります。

市営大山第2駐車場|44台|1回1000円
伊勢原大山第1(NTTルパルク)|17台|500円/60分|最大平日800円、土日1000円(当日24時まで)
伊勢原大山 (三井のリパーク)|37台|500円/60分|最大平日800円、土日1000円(当日24時まで)
市営大山第1駐車場|84台|1回600円

※その他、宿坊敷地を利用する呼び込みもあり。1000円が相場。

一番混む時間帯はケーブルカーが運転を開始する9:00前後かと思います。
午後近くになると、早朝から大山登山している人が下山してくるので、空きもチラホラ出てくるかと。

大山登山ルートと所要時間

最寄りの伊勢原駅や大山山麓には、下記のような分かりやすいハイキングコースの案内図があります。

今回のルートでは、大山ケーブルは下山のみ利用。
大山山麓から大山山頂まではすべて自分の足で登っていきますよ!

実際の所要時間

登山日 10月3日(土) ※登山の日 気温 20℃~25℃ 晴れ時々曇り

9:55 第二駐車場~こま参道

10:10 女坂 出発
10:30 大山寺 到着
10:55 大山阿夫利神社・下社 到着

11:15 本社に向けて登山開始
11:25 5丁目
11:50 16丁目
12:35 【山頂】大山阿夫利神社・本社(28丁目) 到着

13:15 下山 開始
14:10 見晴台
14:35 二重之瀧
14:40 大山阿夫利神社・下社 到着

休憩なども挟んでいますが、
女坂:所要時間 40分 → 実際 45分
本坂:所要時間 90分 → 実際 80分
下山:所要時間 90分 → 実際 85分

と、ほぼ所要時間通りになりました。健脚の方はもっと早く行けると思います。

大山登山 詳細と見どころ

宿坊

伊勢原市第一駐車場(下の方)からこま参道入口までの道路の両端には宿坊が何軒か建っています。江戸時代から大山参拝の講中をもてなす宿泊所。

玉垣(石塀)に赤文字で書かれた講の名を刻んでいるのは、大山御師と講との関係を物語っていますね。
関東各地の住所が書かれてあって楽しいですよ。

こま参道

こま参道は、バス停「大山ケーブル下」から、大山ケーブル(山麓側)の間にある味のある参道のこと。徒歩15分くらい階段とお土産屋さん、豆腐料理屋さんなどが続きます。観光客も多いです。

こまは「大山こま」のこと。金回りが良くなるという縁起物。大山の木地師が作る大山土産の一つです。

こま参道

大山寺(女坂)

「大山ケーブル」から「大山阿夫利神社下社」へ歩いて登る場合は、女坂(緩い坂)と男坂(きつい坂)があります。

女坂と言えども階段が多くて、大山寺の真下は下記写真のような急こう配の階段。足腰の悪い人は登れませんね・・・。

大山寺下参道

大山阿夫利神社 下社

標高は696m。
大山ケーブルカーで楽に行ける場所です。ここからは天気の良いときは「江の島」「三浦半島」などが奇麗に見れます。

山の中腹とは思えない奇麗な売店やカフェなどが揃っていて、境内も広くて奇麗なトイレも完備されてます。
ここだけでも十分満足できますね。

本坂(登り)

大山阿夫利神社下社から大山山頂(大山阿夫利神社本社)までの登山道。本坂とも言います。
所要時間は80分~90分です。

なかなか厳しい石段が続きますが、比較的短い間隔で「〇丁目」と書かれた石標が現れます。

山頂(本社)は28丁目ですが、だんだんと近づいてくる石標の表示に勇気づけられます。
これがあるのと無いのとでは、気持ち的に違うんですよね。

大山山頂(28丁目)&大山阿夫利神社 本社

ついに到着しました。大山山頂の標高は1,257mです。
下社からは約550mほど登ってくる計算になりますね。

ここは大山阿夫利神社本社がある場所。今回はコロナの事もあってか社務所が開いていませんでした。

大山は別名「雨降り神社」。大山阿夫利神社の名前もそれに由来しています。
今回も、下界は快晴だったのに、山頂付近は曇っていました。それでも江の島などはなんとか見えましたけどね。

山頂には手作り満載の売店やお手洗い。広い休憩スポットもあって、多くの登山客が滞在できるようになってます。が、売店やお手洗いは下社ほど洗練されてません(汗)

そして、さすがにしばらく滞在していると身体を動かさないので冷えてきます。
下界より6℃は気温が低い計算ですからね。

真夏はいいかもしれませんけど、秋頃からは防寒具、そして雨具は使わないと思っても持って行った方がいいでしょうね。

雷ノ峰尾根(下山コース)

大山山頂から大山阿夫利神社下社への下山は登ってきた道でもいいのですが、急坂が多くて下山は危険です。

なので距離は伸びてしまいますが、傾斜が緩やかな尾根道があります。
本坂から上って、雷ノ峰尾根を下ると、周遊登山コースになって、大山をかなり楽しめます。

中腹にある見晴台は、下界を見るのではなくて大山を見上げる場所。
テーブルなどもあって多くの登山客が休憩しています。ここまでくればあとは平たん道を進むのみです。

大山登山 補足情報

茶店(大山山頂)

こちらが大山山頂にある売店です。
飲み物は山価格。スポーツドリンクとか400円ですからね。

最初からココでと思わずに準備できるものは下界で準備しましょう。

大山ケーブル

通常は20分毎の運転。始発は9時と結構遅いです。
登山客など利用者が多い場合は10分毎の臨時運転になります。

大山ケーブルの公式HPはコチラ

利用料金は、片道と往復。そして繁栄期(GWや紅葉時期)などで金額が違うので公式HPを参照ください。

大山ケーブルは真ん中に大山寺駅があってそこで途中下車や途中乗車が可能です。

ですが、大山ケーブル山麓駅と大山阿夫利神社下社駅で、ほぼ満員のお客さんが乗り込んでしまうと、途中乗車がなかなか難しい場合がありそうです。

そして大山寺駅を利用する人はそんなにいません・・・。

公衆トイレ

大山阿夫利神社下社にある公衆トイレ。無人ですけど50円/回のトイレチップ制です。
奇麗に掃除されているのはチップのおかげ。誰も見てないからと言って払わないのは罰当たりですよ!

山頂にあるトイレはそれほど奇麗じゃないみたい。下社のトイレがおススメです。

大山阿夫利神社 下社

大山阿夫利神社の御朱印

本社(山頂側)の社務所が閉まっていたため、下社の社務所で頂上本社の御朱印を頂きました。

本社の社務所に「本社御朱印は現在下社でお渡ししています」との張り紙があったので、それを伝えました。
下社の社務所には本社の御朱印が貰えるようなことは一切書いていないので登った人だけが知ってるということになるのでしょう。

大山頂上本社の御朱印だけで良かったな・・・。御朱印は300円。

大山ランチ

さて大山の名物と言えば「豆腐料理」
各地の大山講中から寄進された大豆を利用して、大山の奇麗な水と精進料理が合わさって有名になったそう。大山では大豆は取れないみたいですからね。

本当は湯豆腐が食べたかったのですが、出発が遅くてこま参道に下山する事には豆腐料理屋さんが閉まってるかもしれないということで、大山阿夫利神社下社のカフェで、これまた大山名物になりそうな「大山きのこカレー」を頂きました。

ライスが尖ってます。ルーにはキノコが満載です。美味しい。こういう予定変更もありですね!

大山きのこカレー(900円)

鎌倉との繋がり

大山は鎌倉とのつながりもあったりします。

雨降山 大山寺の歴史には下記のような表記がありました。

1192年 源頼朝は太刀を奉納して戦勝を祈願し見事成就した。ここから「納め太刀」の風習始まる。

1264年 鎌倉胡桃谷大楽寺の願行上人は一時の輝きを失っていた大山寺の再興江ノ島の龍穴にこもって祈願

大山寺 お寺の歴史

廃寺になっている胡桃谷大楽寺はここで初めて知りました。
こうやって、廃寺なっている鎌倉のお寺が分かっていくんでしょうね。

鎌倉の歴史把握に役立った書籍