今回は隅田川周辺の地理と観光ポイントを「大江戸見聞録(其之四)」を見ながら総ざらい。
江戸城周辺の内堀、外堀と同じくらい、隅田川周辺に強くなったら、江戸がより楽しくなりますね。
目次
隅田川(両国橋→吾妻橋まで)
両国広小路
両国橋西詰の火除地として作られた。
普段は茶見世、食べ物屋、見世物小屋などが並んでいた。
両国とは国境だった隅田川の双方「武蔵国」と「下総国」のこと。それを繋ぐという意味で両国橋。
回向院
明暦の大火で亡くなった人(主に無縁仏)を供養するために建立されたお寺
柳橋
神田川が隅田川に注ぐ、一番隅田川にある橋。
柳橋の花街もあり、会席、即席料理など、高級料亭もあった。
浅草御蔵
関八州、奥州の幕領から御用米が運び込まれる場所。
旗本や御家人のお切米(年3回支給)になる。受け取る役目の商人を「札差(ふださし)」という。
首尾の松
吉原に向かう遊客が、今宵の上首尾を願った場所とか。
隅田川(下流から上流へ|右岸側)
吾妻橋の近くにある浅草駅周辺から橋場付近まで、上流へ向かって進んでいきます。
※隅田川は大川と昔言われていた。
吾妻橋
花川戸
待乳山聖天(まつちやましょうでん)
山谷堀
今戸
橋場
隅田川(下流から上流へ|左岸側)
吾妻橋の近くにある隅田公園(水戸徳川家下屋敷跡)から、上流へ向かって進んでいきます。
牛嶋神社
牛の御前と呼ばれていた場所。牛の御前は源頼光(酒呑童子を退治した人)の弟。
乱暴者で父から東国に追い出され、頼光の四天王に追われて隅田川に飛び込んだ。
三囲神社(みめぐりじんじゃ)
雨乞いの神社。
土中から現れた神像の周りを、白狐が3周して去ったという言い伝えから。
墨堤の桜
飛鳥山(上野)と並んで江戸を代表する花見の名所。桜を植えたのは徳川吉宗の命令と伝わる。
木母寺から隅田公園あたりまで続く。当時の常夜燈が名残として残っている。
長命寺(桜餅)
徳川家光が鷹狩りの時に腹痛を起こして、長命寺の井戸水を飲んだら治まったのでこの水が長命水と呼ばれ、寺名にもなった。
また、墨堤の桜で一儲けしたのが、長命寺門前にある桜餅屋。
向島百花園
佐原鞠塢(さはらきくう|和学者)が文人たちの協力で作った庭園。
新梅屋敷と呼ばれた、通称は花屋敷。
木母寺
謡曲「隅田川」で有名な梅若伝説の地。※謡曲:能の台本と曲。
京都にいた公家の息子が人買いにさらわれて隅田川近くで病気で亡くなる。
その後、母が探しに来たが、出会えたのは一周忌の時だった。